健康経営事例17 センコーグループホールディングス株式会社(東京都江東区)の取り組み

こんにちは!健康経営事例.com 管理人の竹田大介です。

本日は、東京都江東区のセンコーグループホールディングス株式会社様の健康経営取組事例をご紹介致します。

取材日: 令和4年4月26日(火)

インタビュアー:竹田大介

企業プロフィール

企業名:センコーグループホールディングス株式会社

代表者:代表取締役社長 福田 泰久

創業:大正5年9月

設立:昭和21年7月

グループ従業員数:20,642名

事業内容

  • 物流事業(流通業界、住宅・建材業界、ケミカル業界、食品業界、海外での物流センター事業等)
  • 商事事業(石油販売、商事販売、貿易事業等)
  • ビジネスサポート事業(物流コンサルティング事業、情報システム事業、コンタクトセンター事業等)
  • ライフサポート事業(介護、家事代行サービス、引越、レストラン、農業等の生活者を支援する事業)

健康経営認定:健康経営優良法人2022 大規模法人部門 ホワイト500

URL: https://www.senkogrouphd.co.jp/

お話し頂いた方:

  執行役員 文化・スポーツ推進・健康推進担当 森口嘉久様

  健康推進部長 溝上申治様(写真右)

  健康推進部 統括看護職 藤森加奈子様(写真左)

健康経営の取り組み

 センコーグループホールディングス株式会社様は、物流事業を中心に多岐にわたる事業を展開されています。

 健康経営優良法人認定制度が始まる以前から、安全に業務を遂行する上で「従業員の健康が第一!」という考えで健康経営に取り組み、2018年度から5年連続で健康経営優良法人 大規模法人部門 ホワイト500の認定を取得されています。

健康経営宣言

 グループ会社含め全従業員の健康を促進するため、センコーグループ健康経営宣言を定めています。

産業保健スタッフの充実

 看護師資格を持つ職員を全国の主管店所に配置し、従業員の健康管理を行っています。健康に関する勉強会や、個別相談など、全国に配置された27名の看護職が活動しており、今後も増員予定だそうです。

 また、男女1名ずつ2名の統括産業医を置き、契約する産業医のレベルや自社との相性を審査し、135名の産業医と契約されているとのことです。契約している産業医の約7割は、当メディアで以前取材させて頂いた株式会社ドクタートラストの産業医だそうです。

健康推進担当者

 全国の各社・各支店の事務方の一般従業員の中から1名、健康推進担当者を置き、産業保健スタッフとして従業員の健康づくりを行っているそうです。

健康情報のデータ管理

 従業員の健康診断結果やストレスチェック結果をデータ管理し、産業保健スタッフにより従業員の健康管理に活用されています。

各種健康セミナーの実施

 生活習慣病や女性特有の健康課題、メンタルヘルスなどについての社内セミナーを実施し、従業員のヘルスリテラシーを向上させています。

相談室の設置

 女性従業員が女性特有の健康について相談しやすいよう、女性産業保健スタッフが応対する専用の相談室を今年度より設置予定としています。

コラボヘルス

 本年度より、センコー健康保険組合の理事長に執行役員・健康推進担当の森口嘉久氏が、理事に健康推進部長の溝上申治氏が就任したことにより、健康保険組合と会社が一体となって従業員とその家族の健康づくりを効率的に実行できる体制が整ったそうです。

新型コロナウイルス感染症予防対策

 厚生労働省や産業衛生学会の対策に加えて自社独自の対策を行われています。家族で発熱者が出た場合はPCR検査結果が出るまで自宅待機(100%給与補償)、自宅待機期間は自社独自の観察表を用いて毎日報告、会話は1m以上の距離をとること、換気が出来ない場所での1時間以上の会議を行った従業員は自宅待機などの施策を実施されています。

一般従業員も参加可能な運動部の設置

 15年前に設立した柔道部をはじめ、ゴルフ部、剣道部、テニス部、陸上部と多くの実業団チームを持っており、そのうちゴルフ部とテニス部については一般従業員も入部が可能で、バスケットボール、バレーボールなどの同好会もあり、スポーツをきっかけとした従業員の運動習慣づくりに取り組んでいます。

 会社の宣伝のためだけの部活動ではなく、目的はあくまで従業員の健康増進とのこと。

 大阪エリアでは、月に2回のゴルフ練習会を実施し、ゴルフ部の選手による一般従業員向けのゴルフレッスンを提供されているとのこと。SENKOCUPという、一般従業員が参加するゴルフ大会も開催されているそうです。

 また東京本社では、テニス部員のために1年前にテニスコートを作り、テニスを通じた運動機会の提供に役立っているそうです。

 実業団チームのアスリート従業員に向けて、現役中は業務と競技を両立し、引退後も継続的に安心して働いてもらえるよう、入社時点からキャリアプランなどの研修を行っているそうです。研修内容には、社会人としての立ち振る舞いや、SNSでの発信内容についてなど、マナー面も取り入れているとのことです。

グループ会社運営の24時間営業型フィットネスジム「MY-BODY潮見店」は従業員割でお得に利用可

 グループ会社の株式会社ブルーアースジャパンが運営する24時間営業型フィットネスジム「MY-BODY」の月会費に従業員価格を設定し、一般よりお得にジム通いが出来る環境を整えておられます。

 東京本社のすぐ近所には、昨年6月末にオープンした「MY-BODY潮見店」があり、当メディア運営の株式会社肉体改造研究所からパーソナルトレーナーを派遣しておりますので、様々な目的に合わせてより効果的なトレーニングを行うことが可能です。

センコー文化祭

  従業員が文化・スポーツ活動に参加するきっかけづくりとして、滋賀県にある自社研修施設「クレフィール湖東」に全国の従業員を集めた文化祭を企画中とのこと。コロナ禍においては人と人とのリアルなコミュニケーションが減っているため、従業員同士のつながりを持ってもらうためにも実施するそうです。内容については、従業員みんなが楽しめるよう、幅広い年齢層から意見を募集し、検討するそうです。

健康経営に取り組むにあたって苦労したこと

 効果検証の難しさ

 様々なデータを管理しながら実行されていますが、年々高齢者は増え、施策の純粋な効果を検証することに難しさを感じておられるそうです。

 従業員から健康相談をしてもらえるまでの道のり

  健康推進体制を構築し始めた頃は従業員に職場での健康管理や推進の理解がなかなか得られず、駐在した看護職も対応に苦労しました。しかし、経営者の方々の理解が深まるにつれ、従業員の意識も変化し今では看護職はじめ産業保健スタッフとの人間関係も構築され積極的な健康相談の機会が増えました。

全従業員の健康経営の認知

従業員数が多いこともあり、全ての従業員に健康経営の取り組みを認知してもらうことが難しいそうで、6月には全従業員に健康経営について知ってもらうための社内セミナーを企画しているそうです。

健康経営に取り組んだことで得られたこと

 様々なことがありますが、一番は、全国のエリアに看護職を配置したことにより、従業員の心とからだの健康状態を早期に把握することで重症化を予防した事例が数多く報告されているとのことです。

 その他、定期的に行っている健康セミナーにより従業員のヘルスリテラシーが向上したことも、従業員が自らの健康づくりを実践するのに役立っているそうです。

 また、コロナ禍に入って新型コロナウイルス感染症予防対策を行うにあたり、従業員には苦労や不便をかけている実感があったそうですが、新型コロナ対策本部の指示に対し、各事業所の従業員のみなさんが想像以上に積極的に対策に協力してくれたことに感激されているそうです。これも、これまでの健康経営をはじめとした取り組みによる会社が従業員を大切に思う気持ちが伝わり、愛社精神が育まれている証拠ではないでしょうか。

健康経営優良法人認定を受けて得られたこと

 取引先から好感を持たれることや、協力会社から健康経営について問い合わせを受けるなど、多くの反響があるそうです。

 グループ会社でも、現在12社が認定を取得しており、今後もグループ会社の健康経営への取り組みや認定取得を推進していかれるそうです。

 取材を受けて頂いた皆様も、とても気さくにご対応頂き、和やかな雰囲気でお話をお伺い出来ました。

 大企業でありながらとても温かい社風のセンコーグループホールディングス株式会社様のウェブサイトは下記になります。ぜひご覧ください!

センコーグループホールディングス株式会社

 

Follow me!